大学卒業後、奨学金を使ってドイツを含む複数国の大学院へ。 対象・お金・コース選び・締切をまとめました。

2026年10月17日確認/2027年入学向け

オルデンブルク大学・Haarentorキャンパスの講義棟
オルデンブルク大学| Jacobs Duong ・ CC BY-SA 3.0 (縮小・WebP化)
ゲッティンゲン大学のキャンパス
ゲッティンゲン大学| Christoph Alexander Martsch ・ CC BY-SA 3.0 (縮小・WebP化)

ドイツの奨学金ガイド / 大学ガイド / ハンガリー参加のコースも見る

エラスムス・ムンドゥスとは?

ヨーロッパなどの複数の大学で学び、修士号を取る制度です。 日本人も応募できます。日本の大学に籍を置いたまま行く「交換留学」とは違い、大学院への正規留学です。

対象は大学卒業後の修士課程。高校卒業後の学部留学には使えません。

複数の大学で学ぶとは?

一つの修士プログラムに在籍しながら、学期や学年ごとに国・大学を移動して学びます。別の大学院へ、その都度入り直すわけではありません。

複数大学で学ぶ例:1年目はハンガリー、2年目はフランスで学び、修了時に共同学位または複数の学位を取得
国・大学・移動時期はプログラムによって異なります。ドイツの大学が参加するプログラムでも、指定された国・大学を移動して学びます。

給付額・支援内容

毎月の給付 €1,400/約25万円
最長2年間の合計 €33,600/約597万円
授業料・必須参加費 奨学生は免除

航空券・ビザ・生活費は、原則この月額から支払います。旅費が別に必ず支給されるわけではありません。渡航前の費用や家賃の保証金は準備しておきましょう。

円換算:€1=177.82円(欧州中央銀行、2026年10月16日)。

応募条件

  • 大学を卒業した人: 日本人・社会人も応募できます。卒業見込みで応募できるコースもあります。
  • 専攻: 大学で学んだ内容が、希望するコースの条件に合うか確認しましょう。

IELTSなどの英語要件

必要な点数はコースごとに違います。

  • ヨーロッパの社会・文化: IELTS総合6.5、各技能も6.5以上。
  • 地図・地理情報: IELTS総合6.5。
  • 高等教育・イノベーション: IELTS総合6.5、各技能5.5以上。

IELTSは英語能力試験。総合点だけでなく、読む・聞く・書く・話す各技能の条件も確認しましょう。

倍率・合格率

一律の倍率ではなく、コースごとに競争が違います。公式に公表された実績の例です。

  • 医療研究のコース: 2025年は応募1,300件超に対し、奨学金20人。採用率は 1.54%未満 。
  • 森林・自然管理のコース: 2025年は応募508人に対し、入学許可26人。入学許可率は 約5.1% 。

大学院への入学許可と、奨学金の採用は別 です。上の2つも、奨学金採用率と入学許可率を分けて見てください。

選考方法

成績・専門との相性・志望理由・推薦状 などが評価されます。コースによって面接や動画提出もあります。

高等教育・イノベーションのコースでは、書類審査の配点は学業40%、志望理由と進路40%、個人能力20%。成績だけで決まる選考ではありません。

日本からの採用実績

制度全体では、 日本からの奨学金採用は、 2021〜2025年で28人、2025年は5人 です。

募集時期・出願締切

多くは 入学前年の秋〜冬 に応募します。英語試験、英文の成績証明、志望理由書、推薦状は早めに準備しましょう。

  1. 秋〜冬:出願 希望するコースの公式サイトから応募。
  2. 冬〜春:選考 書類審査。コースによって面接や動画提出もあります。
  3. 春〜夏:採用後の準備 奨学金・入学条件を確認し、ビザと住居を手配。
  4. 夏〜秋:渡航・入学 移動する国ごとの手続きも確認。

必要書類・出願準備

英文の成績証明・卒業証明、英語の証明、履歴書、志望理由書、推薦状 など。必要書類や提出方法はコースごとに確認します。

志望理由は「なぜその分野を、その大学の組み合わせで学びたいか」を、自分の経験や将来の目標につなげて書きましょう。

学べる分野・参加大学

MARIHE — Master in Research and Innovation in Higher Education
(高等教育の研究・イノベーション)

オスナブリュック応用科学大学 など

2027年入学:応募締切済み

コース名:MARIHE

応募条件・参加国・公式サイト
期間・学位
2年・120 ECTS/修士(学位構成は専門経路と契約で確認)
参加大学・国
University for Continuing Education Krems(AT)、Tampere University(FI)、Osnabrück University of Applied Sciences(DE)、ELTE(HU)、University of Aveiro(PT)、Beijing Normal University(CN)、Thapar Institute of Engineering and Technology(IN)
学歴・英語
学士180 ECTS相当、専攻不問。IELTS6.5/各5.5。職歴必須ではない。
2027募集
2027奨学金選考あり。第1段階2026/9/21終了。次の動画締切は新規募集ではありません。

出典: MARIHE:2027選考日程 ↗ / MARIHE:入学・英語要件 ↗

EMMIR — European Master in Migration and Intercultural Relations
(移民・異文化関係)

オルデンブルク大学 など

締切:2026年12月20日

コース名:EMMIR

応募条件・参加国・公式サイト
期間・学位
2年・120 ECTS/7大学が共同授与するMigration and Intercultural Relationsの修士共同学位
参加大学・国
University of Oldenburg(DE)、University of Stavanger(NO)、University of Ghana(GH)、Mbarara University of Science and Technology(UG)、University of Nova Gorica(SI)、Charles University(CZ)、University of the Witwatersrand(ZA)、Mahanirban Calcutta Research Group(IN)。研究機関1を含む8機関、学位授与は7大学。
学歴・英語
関連学士、C+相当以上。現行要件ページの語学表はIELTS6.5/TOEFL iBT88(旧尺度)。表には2022年表記があるため、2027に適用される証明・尺度は事務局へ再確認。既修士は再進学理由の説明が必要。
2027募集
2027–29受付中。奨学金・授業料不要自費枠:2026/12/20 23:59 CET。奨学金候補は締切までに学士課程修了。

出典: EMMIR:2027出願・書類・締切 ↗ / EMMIR:学歴・語学要件 ↗

追加の公式確認資料 ↗

Euroculture: European Politics, Culture, and Society in a Global Context
(グローバルな文脈で学ぶヨーロッパの政治・文化・社会)

ゲッティンゲン大学 など

締切:2027年1月15日

コース名:Euroculture

応募条件・参加国・公式サイト
期間・学位
2年・120 ECTS/修士。授与形態は経路別
参加大学・国
Göttingen(DE)、Groningen(NL)、Udine(IT)、Strasbourg(FR)、Palacký University Olomouc(CZ)、Jagiellonian University Kraków(PL)、Uppsala(SE)。研究滞在等の追加提携先とは区別。
学歴・英語
人文・社会系学士。IELTS6.5/全技能6.5。奨学金希望者は締切時の卒業条件を確認。
2027募集
2027奨学金:2026/10/15〜2027/1/15。結果は2027年3月末予定。

出典: Euroculture:2027出願・語学条件 ↗

EMerald — Master in Georesources Engineering
(地質資源工学)

フライベルク工科大学 など

締切:2027年2月28日

コース名:EMerald

応募条件・参加国・公式サイト
期間・学位
2年・120 ECTS/修士。複数学位の詳細は経路別
参加大学・国
University of Liège(BE)、University of Lorraine(FR)、Luleå University of Technology(SE)、TU Bergakademie Freiberg(DE)
学歴・英語
地球科学・鉱業・工学等の関連学士。IELTS6.5/TOEFL87(受験日・新尺度は再確認)。
2027募集
2027奨学金:2026/11/3〜2027/2/28。上位40人面接、最終決定2027/4/16予定。

出典: EMerald:2027出願・選考 ↗

Cartography — International Master of Science in Cartography
(地図学・地理情報の国際修士課程)

ミュンヘン工科大学・ドレスデン工科大学 など

2027年募集:発表待ち

コース名:Cartography

応募条件・参加国・公式サイト
期間・学位
4学期/4大学の共同学位MSc in Cartography
参加大学・国
Technical University of Munich・TU Dresden(DE)、TU Wien(AT)、University of Twente(NL)
学歴・英語
関連学士。日本の学士はuni-assist VPDの案内も確認。現行入学要件はIELTS Academic6.5/TOEFL iBT88(旧尺度)/PTE65、英語教授言語証明で免除可。2027の奨学金要項・新TOEFL尺度対応は最新公募で再確認。
2027募集
2026募集終了。2027の確定出願期間・奨学金募集は今回未確認。

出典: Cartography:出願・適性選考 ↗ / Cartography:課程と大学 ↗

追加の公式確認資料 ↗

Erasmus Mundus Master of Science in Flood Risk Management
(洪水リスク管理)

ドレスデン工科大学 など

日本国籍での応募締切:2027年1月3日 ※奨学金は欧州委員会の承認条件付き

コース名:Flood Risk Management

応募条件・参加国・公式サイト
期間・学位
2年・120 ECTS/水・水工学・洪水リスク管理のMSc(複数学位、詳細は公式学位一覧)。単一のDiploma Supplement
参加大学・国
TU Dresden(DE)、IHE Delft Institute for Water Education(NL)、Universitat Politècnica de Catalunya(ES)、University of Ljubljana(SI)
学歴・英語
土木・水・環境等の関連学士。リンク先IHE Delftのjoint MSc基準はIELTS6.0(Writing6.0)/TOEFL iBT80(Writing17、旧尺度)。2027の提出期限・尺度は事務局へ確認(公式ページに旧年表記が混在)。
2027募集
2027:Partner Countries 1/3 23:59 CET、Programme Countries 2/7。約14のEM奨学金予定はEC承認条件付き。公式の国籍区分を確認。

出典: Flood Risk Management:出願・助成条件 ↗

追加の公式確認資料 ↗

公式の授与学位・選考配点

ほかの奨学金との併用

ドイツ学術交流会の全額奨学金との同時受給はできません。 一部例外のある支援も、両方の事務局への確認が必要です。併願と併給は分けて考えましょう。

日本学生支援機構や民間財団は、 それぞれの制度と、この共同修士奨学金の両方の条件 を確認します。併願できても、両方受給できるとは限りません。

現役留学生への相談

相談できる内容を確認して、現役生を選べます。

現役生のプロフィールを見る

Erasmus Mundus採用経験者への相談を保証するものではありません。

詳しい条件・公式資料を見る
英語要件・出願の注意点・公式資料を詳しく見る
ドイツの大学が参加していても、移動経路を先に確認

学位を授与する正式パートナーと、研究・実習だけの関連パートナーは異なります。希望するドイツの大学で何学期学べるか、その経路を選べる条件、次の国のビザ・住居・保険を確認してください。Cartographyではドイツ・オーストリア・オランダ、EMeraldではベルギー・フランス・スウェーデン・ドイツにまたがる大学構成です。

  1. 必修科目と学士の履修が合うかを確認
  2. 2027奨学金枠・卒業時期・英語条件を確認
  3. ドイツを含む学修経路と学位を確認
  4. 推薦・英文証明・uni-assist等の追加手続きを確認
  5. 給付受諾、各国のビザ・住居・初期費用を準備

出典: EACEA:Erasmus Mundus Catalogue ↗ / Cartography:課程と大学 ↗ / EMerald:2027出願・選考 ↗

IELTSと日本の学士:特に気をつける例

EurocultureはIELTS総合6.5だけでなく全技能6.5を求めます。MARIHEは総合6.5・各5.5ですが、日本で取得した英語学位だけでは指定国による免除に該当しません。EMMIR奨学金候補は締切時点で学士課程修了が必要です。日本の3月卒業予定者は「開始前卒業なら全課程で可」と思い込まないでください。

TOEFLは2026年の尺度変更を含めて受験日・受理基準を確認します。Cartographyの日本学位に対するVPD(学位の事前審査)等、翻訳・認証・成績尺度の準備も見込みます。

出典: Euroculture:2027出願・語学条件 ↗ / MARIHE:入学・英語要件 ↗ / EMMIR:2027出願・書類・締切 ↗ / Cartography:出願・適性選考 ↗

必要書類・志望理由の詳細を見る
倍率と日本からの採用実績は共通ガイドへ

公式EU資料の最新系列では、日本からのEM奨学金採用は2021〜2025年に28人、2025年は5人です。ドイツ課程だけの人数でも、現在の日本人受給者数でもありません。日本人だけの合格率は今回確認できませんでした。

SECCLO・IMIM・SUFONAMAの選考データと、入学許可・給付決定の違いは共通ガイドに整理しています。

出典: EU Japan 2025 factsheet(2026年3月掲載)p.2 ↗

3課程の選考実績 / 日本からの採用実績グラフ
公式資料・写真の出典

確認日:2026年10月17日。2027未確定情報は、募集要項が公開された時点で更新します。EU・大学の公認/提携記事ではありません。

  1. Erasmus+ Programme Guide 2026:EMJM ↗
  2. 欧州委員会:学生向けEMJM案内 ↗
  3. EACEA:Erasmus Mundus Catalogue ↗
  4. EU Japan 2025 factsheet(2026年3月掲載)p.2 ↗
  5. EU Japan 2024 factsheet(旧版の公開内容。旧URLは現在404のため、現行値は最新版を参照)
  6. ECB:円参考為替(2026年10月16日) ↗
  7. SH Operational Regulations(2026年8月31日施行) ↗
  8. SH 2026/27募集要項 ↗
  9. DAAD:奨学金FAQ A13 ↗
  10. JASSO:大学院学位取得型・併給条件 ↗
  11. JASSO:2027年度大学院学位取得型募集 ↗
  12. CWAJ:2027 SA募集条件 ↗
  13. Mundus MAPP:資金援助・併給・費用 ↗
  14. MARIHE:2027選考日程 ↗
  15. MARIHE:入学・英語要件 ↗
  16. MARIHE:現行評価基準 ↗
  17. MARIHE:2025–28参加大学 ↗
  18. IPCVai:2027出願期間・条件 ↗
  19. IPCVai:学期別の学修先 ↗
  20. IPCVai:費用と奨学金 ↗
  21. DAFM:公式募集日程・実績 ↗
  22. MATE:Danube AgriFood Master ↗
  23. EMMIR:2027出願・書類・締切 ↗
  24. EMMIR:学歴・語学要件 ↗
  25. Euroculture:2027出願・語学条件 ↗
  26. EMerald:2027出願・選考 ↗
  27. Cartography:出願・適性選考 ↗
  28. Cartography:課程と大学 ↗
  29. Flood Risk Management:出願・助成条件 ↗
  30. EDISS:2027–29の3募集区分 ↗
  31. SECCLO:年度別選考結果 ↗
  32. IMIM:2025奨学金採用結果 ↗
  33. SUFONAMA:2025入学統計 ↗

写真の出典・ライセンス記録

IELTSなどの英語要件:詳細・出典

社会・文化(Euroculture) / 地図・地理情報(Cartography) / 高等教育(MARIHE)

倍率・合格率:詳細・出典

医療研究(IMIM):2025年結果 / 森林・自然管理(SUFONAMA):2025年入学統計

選考方法:詳細・出典 高等教育・イノベーション(MARIHE)の配点
ほかの奨学金との併用:詳細・出典
比較項目 EMJM奨学金 DAAD奨学金
支援の単位 共同修士課程の学生を選考 修士・研究・専門分野等、個別の募集
滞在・移動 複数国にまたがる所定の経路 選んだ募集・大学の条件に従う。FAQでは原則ドイツ居住が必要
応募先 各コンソーシアムのポータル 各DAAD募集の指定システム・提出先
学費・生活費 現行月€1,400、奨学生の授業料・必須参加費免除 給付額・学費の扱い・期間は募集ごと
選ぶとき 複数大学を回って学びたい専門課程があるか ドイツで希望する大学・研究計画が対象か

DAAD公式FAQ A13ではErasmus奨学金と全額DAAD奨学金は併給できません。一部の短期講座・部分奨学金には例外がありますが、それをEMJMにも自動的に適用してはいけません。同時応募と同時受給を分け、採用通知を受けた段階で期間・金額・費目を双方に伝え、受諾前に条件を確定します。

出典: DAAD:奨学金FAQ A13 ↗ / Mundus MAPP:資金援助・併給・費用 ↗