「大学には進学したい。でも、日本の大学受験には自信がない。」
そんな高校生や保護者の方も多いのではないでしょうか。
日本では大学進学というと、日本の大学を受験することが当たり前だと考えられています。 しかし、海外に目を向けると、日本とはまったく異なる入試制度を採用している大学も数多くあります。
私は日本の大学受験を経験した後、現在はハンガリーの大学院で学んでいます。 その経験を踏まえ、日本とハンガリーの大学入試の違いについて紹介します。
日本の国公立大学受験は長期間の準備が必要
日本の国公立大学受験では、文系・理系を問わず、幅広い科目の対策が必要になります。
私が受験した当時のセンター試験(現在の大学入学共通テストにあたる試験)では、主に以下のような科目が必要でした。
文系の場合
- 英語(リーディング・リスニング)
- 国語(現代文・古文・漢文)
- 数学ⅠA・ⅡB
- 地歴・公民から2科目
- 理科から1科目
理系の場合
- 英語(リーディング・リスニング)
- 国語(現代文・古文・漢文)
- 数学ⅠA・ⅡB
- 理科2科目
- 地歴・公民から1科目
さらに二次試験では、数科目にわたり高度な記述問題が課される大学も少なくありません。
つまり、日本の国公立大学を目指す場合、英語だけではなく、国語、数学、理科、社会まで、複数教科を長期間にわたって勉強する必要があります。
ポイント
「お金がないなら国立大学へ行けばいい」と言われることがありますが、国立大学は人気が高く、合格するための準備も決して簡単ではありません。
私立大学も決して簡単ではありません。
余談ですが、私は英語力が上がってから副業で塾講師をしていた時期があります。 その際、慶應義塾大学文学部の英語の過去問を解いてみたことがありますが、 「こんなのを本当に高校生が解くのか」と感じるほど難易度が高く、日本の大学受験の厳しさを改めて実感しました。
ハンガリー大学の入試は何が違うのか
一方、ハンガリーの大学入試では、求められるものが日本とは大きく異なります。
私が受験した限りでは、日本の大学受験のように幅広い教科を何年もかけて勉強し、高度な応用問題を解くことよりも、次のような点が重視されていると感じました。
- 大学で学ぶための基礎学力
- 英語で授業を受ける力
- 学び続ける意欲
文系学部の入試
文系学部では、一般的に以下のような内容が中心になります。
- 英語力の証明(IELTSなど)
- 面接
- モチベーションレター
大学によっては基礎的な数学が追加されることもあります。
また、多くの大学ではIELTS5.5前後が出願基準となっています。 これは一般的に英検2級程度が一つの目安とされるレベルであり、日本の難関大学受験のような高度な英語力が必須というわけではありません。
英語力に不安がある場合
大学によってはファウンデーションコース(予備課程)が用意されています。英語力が出願基準に満たない場合でも、まずは予備課程で英語や大学で学ぶための基礎を学び、その後に正規課程へ進学できる制度です。
つまり、「今は英語に自信がないから海外大学は無理」と諦める必要はありません。
理系学部の入試
理系学部では、文系学部の内容に加えて、以下の科目が課される大学が多くあります。
- 数学
- 物理
私が確認した範囲では、数学や物理も日本の大学受験のような高度な応用問題ではなく、高校1〜2年生で学ぶ基礎的な内容が中心でした。
もちろん、英語力や面接、モチベーションレターの準備は必要です。また近年倍率が上がっているため、決して誰でも合格できるわけではありません。
しかし、日本の国公立大学受験のように複数教科を数年間かけて対策する受験とは、求められる能力や準備の方向性が大きく異なります。
返済不要の奨学金という選択肢もある
さらに、日本とは異なり、このような入試を経て、スティペンディウム・ハンガリカムのような返済不要の奨学金を利用できる可能性があります。
私自身もこの奨学金を利用してハンガリーへ留学しています。
この奨学金に採用されれば、以下のような支援を受けながら海外で学ぶことができます。
- 学費免除
- 毎月の奨学金支給
- 学生寮の提供または住居補助
つまり、日本では「お金がないなら国立大学しかない」と考えられがちですが、海外には返済不要の奨学金を活用しながら大学へ進学できる道も存在するのです。
日本の一般的な貸与奨学金のように、卒業後の返済負担を抱えにくい点も大きな特徴です。
大学進学の選択肢は、日本だけではない
私は、日本の大学受験を否定したいわけではありません。母国語で博士課程まで学べる日本は、世界的に見ても素晴らしい国だと思います。
ただ、日本の大学受験だけが大学へ進学する方法ではないということを、多くの高校生や保護者の方に知ってほしいと思っています。
日本の受験が自分には合わないと感じている人でも、海外には違った基準で学生を評価する大学があります。
もちろん世界大学ランキングのような指標はありますが、日本のような偏差値という考え方は一般的ではありません。大学名だけで一律に判断するのではなく、どの環境で何を学ぶかがより重視されます。
受験勉強が苦手だからといって、大学進学そのものを諦める必要はありません。
もし、以下のように感じているのであれば、一度ハンガリーの大学について調べてみてください。
- 日本の受験が自分には合わない
- 長期間の受験勉強が苦手
- 経済的な理由で進学を諦めかけている
- 海外留学に興味がある
進学の道は一つではありません。
自分に合った環境で学ぶことも、大切な進路選択の一つです。
まとめ
日本の大学受験だけが、大学進学への道ではありません。
海外には、日本とは異なる基準で学生を評価する大学が数多くあります。
もし、日本の受験が自分には合わない、長期間の受験勉強に不安がある、経済的な理由で進学を諦めかけている、海外留学に興味があるという方は、一度ハンガリー大学という選択肢について調べてみてください。
そして、気になることがあれば、ぜひ実際にハンガリーで学んでいる現役大学生・大学院生に質問してみてください。
実際の数学・物理の入試問題や、面接でどのような質問を受けたのか、モチベーションレターはどのように作成したのかなど、インターネットだけでは分からないリアルな情報を知ることで、海外大学進学がより現実的な選択肢として見えてくるはずです。
「知らなかったから選べなかった」ではなく、「知ったうえで自分に合った進路を選ぶ」。
そのための情報収集の第一歩として、ぜひ現役生に相談してみてください。実際の入試問題や面接内容を聞くことで、海外大学進学がぐっと現実的な選択肢として見えてくるはずです。